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政治を、もっと深く。
もっと身近に。
国政から地方政治、私たちの暮らしに関わる社会課題、そして選挙や政治活動の現場まで政治や社会をめぐるさまざまなテーマを、できるだけ分かりやすく紐解いていきます。
政治を知ることから、未来は少しずつ変わっていく。政治の今を発信していきます。
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政治と市民の間に、
新しい接点を。
政治や社会をめぐるさまざまなテーマを、できるだけ分かりやすく紐解いていきます。
国政から地方政治、私たちの暮らしに関わる社会課題、そして選挙や政治活動の現場まで。
ニュースの表面だけでは見えにくい背景や論点を整理し、政治を「難しいもの」で終わらせず、
自分たちの生活につながるものとして考えるきっかけを届けます。
PUUUMならではの視点で、政治の今を発信していきます。
横浜市長選は「ネット選挙」になる
横浜市の山中竹春市長が、職員へのパワーハラスメント問題の責任を取り、辞職する意向を表明した。2025年8月の市長選で再選されてから、まだ約1年。市議会主要会派から辞職を求められる中での決断となった。山中氏は次の市長選への立候補について「全くの未定」としている。辞職が正式に決まれば、市長選は選挙管理委員会への通知の翌日から50日以内に行われる。現時点では10月11日または18日の投開票を軸に調整されていると報じられており、横浜では突然の選挙戦が始まることになる。そして今回の市長選は、これまで以上に「ネット選挙」の色彩が強いものになるのではないだろうか。 最大の理由は、準備期間の短さにある。通常の選挙であれば、候補者は数カ月、場合によっては数年をかけて準備を進める。地域を回り、後援会を組織し、ポスターを掲示し、駅頭や街頭活動を重ねながら、少しずつ名前と顔を浸透させていく。しかし、突然行われることになった選挙では、その時間がない。しかも横浜市は人口約377万人を抱える巨大都市である。市内全域を短期間で歩き切り、一人ひとりの有権者に直接名前を伝えることは
8月28日
「県議会のドン」の辞職と、ネット時代の政治
福岡県議会の蔵内勇夫議長が県議を辞職した。 1987年の初当選から約39年、当選10回。福岡県議会議長だけでなく、全国都道府県議会議長会の会長も務め、「福岡県議会のドン」とも呼ばれてきた人物の突然の退場である。 蔵内氏をめぐっては、高額な海外視察への批判や、県議会の正副議長ポストをめぐる金銭授受疑惑などが相次いで報じられてきた。本人は金銭授受を否定しており、辞職後も第三者委員会の調査に協力するとしている。したがって、現時点で疑惑そのものを事実として扱うべきではない。それでも今回の一連の出来事は、政治とインターネットの関係を考えるうえで、非常に象徴的だった。 7月23日、蔵内氏は記者団に対し、自身について「ネットでいま炎上しておりまして」と語っている。この一言には、現在の政治を取り巻く環境の変化が凝縮されているように思う。かつて地方議会の内部で起きていることを、一般の有権者が詳しく知る機会はそれほど多くなかった。議会を継続的に取材する地元メディアの記事を読むか、議事録を確認するか、実際に議会を傍聴するくらいしか方法がなかったからだ。まして、議長人事
8月25日
政治家に必要なのは、「編集された後」を想像する力。
政治家の発言は、以前とはまったく違う形で有権者に届くようになった。街頭演説を30分しても、その30分を最初から最後まで見る人は限られている。議会で長時間にわたって議論しても、多くの人が目にするのは、その中から抜き出された数十秒の動画かもしれない。 6月4日、日本新聞協会が公開したインタビューでは、近年の選挙について、テレビなどのマスメディアからインターネット、SNS、動画プラットフォームへと「メディアシフト」が進み、SNSや動画が選挙結果にも大きな影響を与えるようになっていると指摘されている。なかでも興味深いのが、「切り抜き動画」の存在だ。政治家本人が投稿した動画だけが広がるとは限らない。演説や記者会見、議会での発言を第三者が切り抜き、それが元の動画よりもはるかに多く再生されることもある。この変化は、政治家の広報にとって大きな意味を持つ。 これまで政治家の発信は、「自分の媒体で何を伝えるか」を中心に考えればよかった。ホームページに政策を掲載する。議会報告を発行する。SNSに活動写真を投稿する。動画を制作してYouTubeに公開する。もちろん、こう
6月8日
「バズれば勝てる」ではない。選挙SNSに必要なもの。
選挙とSNSをめぐるルールが、大きく変わろうとしている。 5月14日、与野党は選挙時のSNS対策について、今国会中の法改正を目指すことで合意した。生成AIによって作られた画像や動画への表示を求めることや、SNS事業者に選挙への悪影響を軽減するための対応を求めることなどが検討されている。一方で、選挙運動用の電子メールについては規制を緩和する方向だ。 背景にあるのは、SNSが選挙に与える影響の大きさである。かつてインターネットは、選挙活動における新しい広報手段の一つだった。それが今では、候補者を知るきっかけになり、政策を比較する場所になり、場合によっては投票先を決める材料にもなっている。選挙カーが近所を通らなくても、駅前の演説に出会わなくても、スマートフォンを開けば候補者の動画を見ることができる。候補者本人だけでなく、支持者や第三者による投稿も次々に流れてくる。それだけSNSが選挙にとって重要な場所になったからこそ、ルールをどう整えるのかという議論も避けられなくなった。 特に生成AIの進歩は、この問題を一段と難しくしている。現在は、実際には存在しない
5月18日
人柄まで含めて政治家のブランド
4月10日、日本公演のため来日していた英国のロックバンド「ディープ・パープル」が、高市早苗首相を表敬訪問した。高市首相は以前から同バンドのファンとして知られており、今回の対面もニュースとして取り上げられた。 政策や政権運営とは直接関係のない話題だが、政治家の広報という視点で見ると興味深い。政治家に対する印象は、政策や実績だけで決まるわけではない。何が好きなのか、どんな経験をしてきたのか、何を大切にしているのか。そうした情報も、その人のイメージをつくっている。政治家のプロフィールには、学歴や職歴、議員歴、役職などが並ぶ。もちろん必要な情報ではあるが、それだけを見ても「どんな人なのか」まではなかなか伝わらない。 政策についても同じだ。子育て、教育、防災、福祉、地域経済。どれも大切なテーマだが、多くの政治家が似た分野を掲げている。政策項目を並べるだけでは、有権者から見た違いが分かりにくくなることもある。そこで重要になるのが、「何をする政治家なのか」だけではなく、「どんな政治家なのか」を伝えることである。政治家のブランディングというと、ポスターや写真、ホ
4月12日
政治家の写真について考えていること
政治家のプロフィール写真や選挙ポスターを見ると、笑顔の写真を目にする機会が多くあります。笑顔には、親しみやすさや安心感を生み、市民との距離を近く感じてもらう力があります。地域に入り、多くの方々と直接言葉を交わす政治家にとって、そうした柔らかな印象は非常に大切なものだと思います。 一方で、政治家の写真は「笑顔であればよい」というほど単純なものでもないように感じています。政治家には、それぞれ歩んできた道があります。担っている立場も、掲げる政策も、地域から期待されている役割も異なります。地域に寄り添う親しみやすさを伝えたい方もいれば、これから大きな改革に挑もうとしている方もいます。現職としての安心感や責任を示すことが必要な方もいれば、新しい時代への期待を感じてもらうことが大切な方もいます。 そう考えると、求められる表情もまた、一人ひとり異なってくるのではないでしょうか。時には、柔らかな笑顔がその方らしさを最もよく表すことがあります。一方で、少し真剣な表情のほうが、物事に向き合う姿勢や覚悟、責任感を伝えられることもあります。 同じように、目線についても同
4月2日
石川県知事選で揺らぐ現職最強説
3月8日に投開票された石川県知事選挙で、前金沢市長の山野之義氏が、現職の馳浩氏を破って初当選した。得票は山野氏が24万5,674票、馳氏が23万9,564票。その差はわずか6,110票だった。現職の馳氏が2期目を目指す選挙でありながら、新人の山野氏が競り勝った形だ。今回の結果を見て、改めて感じることがある。 それは、「現職だから有利」という考え方だけでは、これからの選挙を読み切れなくなっているということだ。もちろん、現職には大きな強みがある。任期中の活動によって知名度を高めることができ、議員や首長という肩書そのものにも一定の信用がある。支援団体や地方議員とのつながりも築きやすく、選挙までの数年間を政治活動に使えるという点では、新人候補より圧倒的に有利な立場にいる。それでも負けることがある。 今回の石川県知事選は、そのことを強く印象づけた選挙だった。とりわけ興味深いのは、選挙を支える「組織」の違いである。地元報道によれば、山野氏を支持した石川県議は40人中わずか1人。一方で馳氏は自民党の推薦を受け、組織面では優位に立っていた。それでも結果は逆転した
3月12日
チームみらい11議席が示した新しい選挙のかたち
2月8日に投開票された衆議院議員総選挙で、チームみらいが大きく躍進した。 比例代表で約381万票を獲得し、11議席を獲得した。2025年の参議院選挙で国政政党となってから、わずか半年ほどでのことである。今回の結果を、単に「若者に人気の新党が伸びた」と片付けてしまうのは簡単だ。しかし、チームみらいの躍進には、これからの選挙を考えるうえで重要なヒントがいくつも含まれているように思う。 これまでの日本の選挙、とりわけ国政選挙では、後援会、業界団体、地方議員、労働組合など、いわゆる「組織」の存在が大きな力を持ってきた。もちろん、今でも組織の力は強い。しかし、チームみらいは既存政党のような長年の後援会や固定票を持たない状態からスタートし、それでも今回、比例で約381万票を集め、11人を国会に送り込んだ。 これは非常に大きな意味を持つ。 SNSや動画、オンラインコミュニティによって、これまでなら街頭演説や後援会活動でしか接点を持てなかった有権者と、日常的につながることができるようになった。言い換えれば、ネット上に巨大な「デジタル後援会」をつくることが可能にな
2月12日
現職政治家は、選挙の1年前に何をしておくべきか。
選挙は、投票日に決まるのではない。その一年前、まだ誰も選挙のことを話題にしていない時期に、勝敗の大勢はすでに固まっている。そう言い切っても、言い過ぎではないと思う。地盤も看板も鞄も持たずに議席を得た経験からそう感じている。 告示から投票日までの数日間に、現職ができることは驚くほど少ない。街頭に立ち、ポスターを貼り、支援を訴える。だが、それらは一年かけて積み上げてきたものを世に出す「発表の場」にすぎない。その発表に耐えるだけの中身を、告示の前にどれだけ用意できているか。問われているのは、まさにそこである。 にもかかわらず、多くの現職は、告示の数か月前になってようやく重い腰を上げる。前回の選挙が無投票だった、あるいは大差だったという理由で、この一年を軽く見る者も少なくない。しかし対立候補が現れるかどうかは、本人の努力とは無関係に決まる。安泰だと思われていた選挙区に、ある日突然、勢いのある新人が名乗りを上げることは珍しくない。情勢が読めない以上、すべての現職は、接戦になる前提でこの一年を過ごすべきだと考える。 現職には、現職であるがゆえの油断がある。役
1月10日
選挙の「当たり前」が変わった2025年
2025年も、残すところあとわずかとなった。 今年の政治を振り返れば、さまざまな出来事があった。しかし、選挙や政治広報という視点から見たとき、2025年は一つの転換点として記憶される一年になるのではないかと思う。その変化を一言で表すなら、選挙における「当たり前」が大きく変わった一年だった。 これまで選挙に強い候補者といえば、地域に強固な地盤を持ち、後援会を組織し、駅頭や街頭活動を重ね、ポスターや選挙公報で名前を浸透させる姿が思い浮かんだ。もちろん、こうした活動の重要性は今も変わらない。一方で今年は、それだけでは説明できない選挙が目立った。 象徴的だったのが、7月の参議院議員選挙である。SNSや動画を通じて支持を広げる政党や候補者が存在感を高め、政治家本人の発信だけでなく、第三者による切り抜き動画も大量に流通した。政治に関する動画が数百万回再生されることも、もはや珍しい光景ではなくなった。 同じ参院選では、結党から間もないチームみらいが比例代表で議席を獲得し、国政政党となった。従来型の大規模な組織とは異なる形で支持を集め、新しい政治参加のあり方を示
2025年12月26日


